シリンジ法と検索をすると必ず「シリンジ法 障害児」という検索ワードが表示されますね。
こんな検索ワードを見てしまうと「え!?シリンジ法を使うと障害を持つ子が生まれるの?!」と驚く方もいると思います。
実際の所、シリンジ法で妊娠をすると障害を持った子供が生まるのでしょうか?
シリンジ法と障害について調べてみました。
シリンジ法と障害の関係
結果から言うと、シリンジ法を利用した妊娠で障害を持った子が生まれやすくなったという根拠となる文献もサイトも見つける事は出来ませんでした。
そもそもシリンジ法とは、精液をシリンジ(注射器の筒)を使って膣内に注入する体外受精の方法です。
クリニックで行われる体外受精や顕微鏡受精とは違い、精子の濃縮や洗浄を行ったり、子宮内に直接注入する、もしくは卵子に直接精子を注入し受精させるといった外部からの操作はほぼありません。
シリンジ法は男性側が射精した精液をシリンジで吸い上げそのまま女性の膣内に注入するというシンプルな方法で、精子が膣内に入り受精するまでのプロセスは自然妊娠と何ら変わりありません。
障害を持った子が生まれる確率は自然妊娠と変わらない
シリンジ法で妊娠に至った精子は、膣内の過酷な環境を生き抜いて自力で卵巣へと辿り着き受精する力を持つ強い精子であると言えるでしょう。
膣内に入るまでの過程が人工的であるという事以外、シリンジ法での妊娠のプロセスは自然妊娠と全く同じです。
つまり、妊娠した子供が障害を持つ確率は自然妊娠で子供を授かった場合と何ら変わりがないという事です。
人工授精=顕微鏡受精という勘違い
一昔前の不妊治療が一般的でなかった頃は、人工授精をすると障害児が生まれやすくなるという誤った認識が広まっていました。
人工授精と聞くと、人工的に卵子と精子を受精させる顕微鏡受精を想像する人も多かったのでしょう。
日本生殖医学会によると顕微鏡受精での受精率は約50%~70%と言われています。
精子が自力で受精するわけでなく人の手で受精させる事に対して「顕微鏡受精で授かった子には障害が出やすい」といった噂がまことしやかに囁かれていたようです。
しかし、実際には顕微鏡受精と障害の関係性を裏付けるデータはありません。
こういった経緯から、「人工授精=顕微鏡受精=障害を持った子が生まれる確率が上がる」という誤った認識が広まったために、シリンジ法という人工授精の方法でも障害を持った子が生まれるのでは無いか?と心配される事もあるようです。
しかし、先ほどもお伝えした通り、シリンジ法を使用しての妊娠は自然妊娠とほとんど同じプロセスで成り立っています。
シリンジ法でも自然妊娠でも障害を持った子が生まれる確率に明確な差はありません。
ですので、シリンジ法を利用する事に特別警戒心を抱く必要はないでしょう。
実際、不妊治療専門のクリニックでもクリニックで行う人工授精と併用してシリンジ法を行う事を推奨しているケースも多くあります。
シリンジ法はこんな人におすすめ
シリンジ法は自宅で簡単にできる人工授精の方法です。
次のような人にシリンジ法はおすすめです。
- 仕事や子育ててで夫婦生活の時間が合わない
- 女性側が痛みを感じて最期まで出来ない
- 男性側がEDや射精障害で膣内で射精ができない
- セックスレスだけど子供が欲しい
- クリニックでタイミング法や人工授精を行っており、補助的にシリンジ法を使用する
- 本格的な不妊治療を行う前段階としてシリンジ法を利用したい
シリンジ法を行う際の注意事項
シリンジ法を行う場合、注意したいのが衛生面です。
シリンジ法を行う際には専用のシリンジキットを利用する事をおすすめします。
また、感染症を防ぐためにもシリンジ法キットを使用する前にはきちんと手を洗う事、カテーテルやシリンジの先を手で触らない事も大切です。
また、日頃から妊娠に備えて夫婦で体調を整えておくことも大切です。
栄養バランスの整った食事や質の良い睡眠は妊娠しやすい体作りにおいても育児をするための健康な体を作るにおいても重要です。
また多くの女性は妊娠に必要な葉酸が足りていません。
妊娠が判明してから葉酸を摂取し始めるのでは遅いため、妊娠する前から意識して葉酸を摂取するように心がけましょう。
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